Re: アサヒ・コム



ふかがわです。

>それと、蛇足ながら、僕はウェブサイトではユニバーサルデザインという
>ものは、少なくとも現状のブラウザ実装を見るに実現できないと考えています。
>アクセシビリティの向上と、ユニバーサルデザインの実現は違いますから。

私も、Webに限らず「ユニバーサルデザイン」は理想論だと思います。

分野によっては理想に近いものが出来る可能性はあると思いますし、
Webでも「最低限の情報保障」「とりあえず使える」という観点なら、
技術や表現を限定すれば今でもそれ相応の対応は可能だと思いますが、
特に表現に関して「公平に」伝えるのはどうにもならないと思っています。

もっとも、「ユニバーサルデザイン」の原則に「全てを公平に伝える」とは
ないのですけれど、「公平に使える」ためには「公平に伝える」必要性も
あるわけで...

なので、個人的に「ユニバーサルデザイン」を口にすることはあまりないのですが、
でも、私は「ユニバーサルデザイン」という表現が好きです。

他に適切な表現がないこともあるのですが、
私が「アクセシビリティ」よりも「ユニバーサルデザイン」が好きなのは
「アクセシビリティ」だと、どうも「最低限の情報保障」「とりあえず使える」
みたいに感じられるし、私自身、そういう感覚でやってしまうからです。

まぁ、意味的にはほぼ同義だと理解していますので
私自身の問題と言えばそれまでですが...


先日、出版のユニバーサルデザインフォーラムというのが開催され、
私もご縁があって少しお手伝いさせていただいたのですが、
バリアフリー出版をされている松井さんという方の取り組みを見て
Webと同じだと思うと共に、「伝えたい」という気持ちの強さに
とても感銘を受けました。

自分では意識して結構やってるつもりだったのですが、
かなり意識してやったものでも「最低限の情報保障レベル」
でしかなかったのに気付きました。

「アクセシブルなサイト」の厳密な目標設定や捉え方はそれぞれですし、
また、答えもないのであくまで私個人的の気持ちの問題ですが、
個人的には「アクセシブルなサイト」を目指すのではダメだと感じ、
「アクセシブルなサイト」ではなく「ユニバーサルデザイン」を目指す、
と、心の中で(笑)叫んでます。技術的には何ら変わりませんが。


何だか個人的な決意表明みたいになってしまいましたが、
「ユニバーサルデザイン」に関してはそんな感じに思ってます。