Re: 「x8341-3 基本的要件 4.2.-d 身体の安全」の不満



茨城県教育庁総務課教育情報化推進担当 鈴木啓之です

うめがきさんは書きました。
> たとえば、X8341-1 では各配慮事項は独立に扱うことになっていますが、
> X8341-3では「可能な限り全部やる」と一歩踏み込んだ記述になってい
> ます。
このX8341-3の姿勢は、別の苦しさ、特に「閲覧者の利益相反」を制作者が
どのように勘案するかの解決が難しいことです。
(亀井さんご指摘の蒸し返しです)
良い例は思いつきませんが、操作に困難がある人向けに
「スクリーンビューの中にコンパクトに詰め込んで、そのビューですべて完結する」
という方針と、見えに困難がある人向けに、
「多少ページ縦長が長くなっても、シリアルな見やすいページ」のどちらをとるか。
X8341-1ならば、スパっと制作者の依る価値基準に従えばOKですが、X8341-3では
「どうしてそうしたの?」という問いに答えにくいのです。

■本題■
うめがきさんがご指摘され、亀井さんがご議論されたように
認知障害の取扱は、障害像も多様であり、また、Webアクセシビリティの保障
に関する議論や知見、とりわけ合意も十分ではありません。
また、教育現場でも、知的障害児には「シンプルかつ具体的」な指導を行っており
学習障害児向けには、得意な認知機能に働きかけるため「あれやこれや」を示して
ひっかかるものを探すなど、教育・指導方法も正反対です。
(「すべての人のためのeラーニング-eラーニング・サービスのためのアクセシビリティガイド」
先進学習基盤協議会編 でも、学習障害向けの配慮と知的障害向けの配慮が相反しています。)

私が主張したいのは、
(1)そうではあるが、認知障害全般への配慮はしうる。(別スレッドで述べます)
(2)(再掲)X8341-3では、「速度」など光過敏性てんかんなど、障害とは無関係の
安全上のリスクの記述はあるが、障害ゆえに発生する安全上のリスクとその回避に
何ら触れていないのは、片手落ちである。
という点です
うめがきさんのおっしゃるようにX8341-3がX8341-1を多少逸脱してもよいなら、
4.2.d) 基本要件/安全に関して、せめてWeb閲覧に関連する安全上のリスクについて、
例を列挙しておいていただければ、制作サイドへの努力が促されると思うのです

茨城県教育庁 総務課
教育情報化推進担当
鈴木 啓之(ひろゆき)
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