提供する側の立場と利用 する側の立場



若林@横須賀市です。

金子さん、みなさんこんにちは
-----Original Message-----
差出人 : Masahiko Kaneko <mkaneko@xxxxxxxxxxxxx>
宛先 : 'nap@xxxxxxxxxxxxxxxxx' <nap@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
日時 : 1999年3月9日 16:49
件名 : (nap) RE: PSVC 99
>
>> 1.技術開発のスピード
>
>確かに現在、4年5年という研究開発サイクルは非常に非現実的な状況になっていま
>す。(以下略させていただきます。)


スピードについてですが、本来利用者が望んでいるものかという点で疑問があります。
もちろんその恩恵をうけて私も今こうしてパソコンを使っているわけですが、
必要以上のモデルチェンジが利用者に混乱を起こしているのではと危惧しております。
買い替えを誘導するという点でメーカーにとってはありがたいのですが
(このおかげで私も給料が出ている。)
こうしなければやっていけない市場の状況はどうかとも個人の立場では思っています。


>> 2.開発段階でのアクセシビリティの検討
>開発の過程でアクセシビリティをチェックする機構に関しては私も考えをもつところ
>です。(以下略させていただきます。)

作る側と使う側の接点をどのように持つかを考えないといけないですね。
いままではコンシューマー向け製品はメーカー主導で作られるというのが常識でしたが
ユーザーがイニシアティブをとってこういうものが欲しいと言いきって
どこかのメーカーに作らせるというのもありえるのかと思います。

評価の仕組みについては難しいところですが、今すぐ思い浮かばない
のでたたき台となる案を考えてみます。
現状は一般ユーザーが初期バージョンのテストをする羽目になって
しまいがちという問題があり、これはなんとかしなければと思っています。


>> 3.ディスカウントについて
>この議論は非常に難しいものがあると思います。障害者のための機能や製品というも
>のも、まったく通常の機能や製品の開発と同等のコストがかかります。
>(以下略させていただきます。)
もっといえば、障害者用の機能を追加するためにコストもかかるわけです。
ディスカウントするということは、その分利益を削るもしくは通常価格
に上乗せしているのどちらかになると思います。
個人の立場から言えば、やはりディスカウントという仕組みは必要と思います。
パソコンはまだ一般的な家電品にまで普及していないのですが、それでも
障害をお持ちの方にとっては贅沢品ではなく必需品であると思っております。
ただ、商売をする立場から言えば通常価格に上乗せしようと思っても
競争力を維持するためには事実上難しく、利益を削った場合は一時的には
できたとしても収益があって成立する企業ですから継続して続けることが
難しいと思います。
なお、当然ですがコストダウンにより障害者向けディスカウントをしなくても
一般価格が十分に下がるのが望ましいことはいうまでもありません。


以上いろいろ勝手に述べさせていただきましたが、私自身でも立場によって
考えが違うくらいですから、提供する立場と利用する立場の両面から見て
妥当なものでなければならないということでしょう。