RE: PSVC 99
- To: "'nap@xxxxxxxxxxxxxxxxx'" <nap@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
- Subject: RE: PSVC 99
- From: Masahiko Kaneko <mkaneko@xxxxxxxxxxxxx>
- Date: Mon, 8 Mar 1999 23:47:57 -0800
- X-mail-count: 00107
若林さん
こんにちは
マイクロソフト金子です。今回はCSUN99の準備等も重なり、PSVには完全に出席する
ことができませんでした。残念です。
> 1.技術開発のスピード
確かに現在、4年5年という研究開発サイクルは非常に非現実的な状況になっていま
す。つまり、研究開発には1年以下のサイクルでの結果を求められるわけで、そのな
かに確実に必要なものを入れていくということは更に至難の業です。しかし逆にいえ
ば短期間でその効果を確かめられるという利点はあります。まさに必要なものを"今"
の段階で"来年のために"考えなければならないのが重要です。これは別にWindowsの
ことを言っているのではなく、あらゆる製品にいえることではないかと思います。
> 2.開発段階でのアクセシビリティの検討
開発の過程でアクセシビリティをチェックする機構に関しては私も考えをもつところ
です。信頼できて使える数値を適切に出していただければ、開発サイドではその数値
を元に開発に取り掛かれるのですが、現時点ではあくまで研究報告という域を出てい
ないということが多い気がしています。また、その数値は今開発している次の製品に
必要なわけですから、10年前のデータでは役に立ちません。
そういう意味ではリアルタイムに製品の評価を受けていただけるような会社や研究機
関があれば非常に作り手としてはありがたい存在になると思います。とくに機密保証
がなされた上で広範なアクセシビリティの調査を行うというのは、現時点では企業そ
れぞれが独自にチャンネルを持たねばならず、難しいですね。
> 3.ディスカウントについて
> 障害者向けの割引については私もいろいろ考えてみたですが長くなるので別の機会
にします。
この議論は非常に難しいものがあると思います。障害者のための機能や製品というも
のも、まったく通常の機能や製品の開発と同等のコストがかかります。そして、その
上で割引を用意するというのは色々な角度でものを考えなければなりません。会社は
利益をあげなければ生きてゆけませんし、個人的にもいつまでもボランタリな面に
頼っていてはいけないのではないかと思います。NAPではこのテーマでは議論が発散
してしまうと思いますので、ここから深く議論にしたくはないのですが、各社の対応
を興味をもって見てゆきたいと思っています。
マイクロソフト株式会社
研究開発本部 ウィンドウズOS部 一課
Accessibility Program Manager
金子雅彦 <mkaneko@xxxxxxxxxxxxx>
TEL 0424 40 5388 (direct) FAX 0424 40 5042