Re: 認識障碍



伊藤@長野大学 です。タイトルの「認識障碍」に反応して出てきてしまいました。
一般的には「認知障害」あるいは「高次脳機能障害」などと表現していることかと
思います。ただし、それらも多岐に渡っており、また身障手帳発給等の問題もあり、
社会的にも複雑になっています。

ビジュアルといっても、例えば「人の表情」がわからないというものや、個人(顔)
の識別、左右の認知(半側視空間失認)など補足説明をしたとしても情報の再構築が
困難な障害もあります。さらに、失語症なども合わせもった人の場合、文章はもと
より、シンボルコミュニケーションも困難となるケースもあります。

そのため、一般的に言われているアクセシビリティというシステム側からの切り口で
対応すると切り捨てられてしまう人ができてしまいます。例えば、私の経験として。

ある情報提供システムを学内に導入した。当初はスクリーンリーダーでも読めなかっ
たため、メーカーに改善を要求した結果、読めるようになった。(終わり)となるが
実際にはスクリーンリーダーを使い分ける必要があるとか、特定スクリーンリーダーが
使えなければならないなどの条件がある。また、スクリーンリーダーですら、なかなか
上手く活用できない利用者、スクリーンリーダーはなんとか使えても表などの情報を
上手く提示していないため、なかなか情報システムを活用できるところまでいかない
利用者もいるのが現実。メーカーは社内のSEが動作を確認しているので、それで解決
したというスタンスであるが、SEが利用者の代弁者にはなりえないし、実際には利用
されていないシステムとなる。利用されようが、されまいが、売ったシステムがどう
使われようが関係ない(と受け取れる)。

短期的にはセールスとしてそれが成功なのでしょうが、長期的に考えるならば、毎回
同じことを繰り返えすことで顧客は逃げるのではないでしょうか。

利用者には何が必要で、どのような対応が求められているのか、利用者個々への
直接的な支援を積み上げる事が必要なのだと思います。もちろん、時間や手間は
膨大にかかります。しかし、その積み上げがなければ、いつまで経っても仮定する
利用者のためのシステム開発、あるいは声の大きい利用者、システムに精通した
利用者のためのシステム開発から脱却できないのではないかと思います。

これまでの議論から内容がそれてしまいました。


At 8:26 AM +0900 04.8.13, takaya kamei wrote:
>亀井です。(^-^)/
>
>認識障碍の原因をあれこれ考え、
>ビジュアル依存、ビジュアルの補足説明をしない情報に
>その一因はないだろうかと思っています。
>
>ビジュアルで理解できても文章を読みこなせない、
>文章ないで絵文字依存になる。
>
>ある種の文盲が増えているような気がするのですがどうなのでしょうかね。
>
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  Eiichi ITO, Ph.D 
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  Nagano University
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