Re: パソコンの給付
- To: <nap@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
- Subject: Re: パソコンの給付
- From: "Masahiko Kaneko" <Masahiko_Kaneko@xxxxxxxxxxx>
- Date: Thu, 5 Jul 2001 23:47:14 -0700
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お久しぶりです。ワシントン州Redmondの金子です。この件、NAP以外でもいろい
ろな所で意見が噴出しているようですね。
私も米国にいる者の一人としてもし、同等の記事が海外の新聞に載ったら (あ
るいは日本の出来事として米国の新聞にでも取り上げられたら) どのようなこ
とが起こるかな?と考えてみました。
昨今の508条でも判明しているとおり、米国でもAccessibilityやAssistive
Technologyといった分野は依然として未熟な分野です。施行になったとはいえ、
508条自身もその基準が完全に確定したわけではなく、実際のSolutionや適用に
関しては今後まだまだ議論がつづいています。そのなかで成り立っているのは最
低レベルの合意をいろいろなコミュニティ間で議論してきた結果が辛うじてバラ
ンスを保っているからなのだろうと思っています。
今回のニュースが日本の実情なのだとしたら、その必要最小限のレベルが限りな
く異なることがハイライトとして挙げられることでしょう。ホットトピックの米
国の508条に反応するEUや一部のアジア諸国の様々な反応から比較しても、
Assistive Technology (AT) の普及の具合の割には政府の低い認識にも驚く声が
聞こえてきそうです。通常は日本の最新のATの紹介などを仲間に紹介する私です
が、今回だけは到底恥ずかしくて無理そうです。
中根さんの原案からは「情報弱者」の声という印象がありました。海外の状況な
ど引用する必要などないと思うのですが、以下のようなニュアンスがすこしあっ
ても良いのではないかとすこし思います。ご参考まで。
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パソコンの件に留まらず、障害の程度にしたがって適切な支援を適用することが
重要な課題であり、現状の就労・市場状況にそぐわない制度は早急なる改善が必
要とされる。また、不適切な制度を維持することで失われる人的資産の損失も考
慮いただきたい。
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内閣のMLには最近登録しました。今回のニュースをみてすこし外からの視点でも
投書してみようかと思っているところです。「福祉モデルにおいて米国やEUには
るかに差をつけられつつある事に気がついておられるのでしょうか。。。」と。
金子