Re: 郵政のアクセシビリティ指針



たしかに、かなり討議の内容からは後退したかもしれませんね。
関根@当時の委員の一人です。

米国通信法255条の、’if readily achievable.'の文言が
一つ入ったためにおきた産業界の混乱と、結果が骨抜きに
なった経緯を考えると、やむを得ないという気もしますが。
「....のように、メーカーはしなくてはならない。ただし、
それが、すぐできる場合は。」という但し書きの効力について
大論争がおき、結果、「すぐできないから、これはしなかった」という
機器が横行したのです。

3月LAのCSUNの会場で、Gregg Vanderheidenや、この法制化に
かかわった人々のパネルディスカッションがあっていましたが、
いまいち気が抜けていたようです。Judy Brewerは、会場で
聴いていました。

しかし、わたしとしては、やっぱり郵政省のアクセシビリティなのに
WebAccsessについて全く触れていないのが、一番の不満です。
これは最初の提案には議題に入っていたにもかかわらず、
最終試案からは、時期尚早ということで、削除されてしまったのです。

今年度は12月から委員会が再開されるようですが、絶対、Webaccessに
ついての議論を深めていただきたいですね。

また、携帯電話などのアクセシビリティについての言及もなく、
これも多少不満です。先日からE&Cプロジェクトで携帯電話の
使いやすさについて、操作性班が高齢者デイケア施設で聞き取り
調査を行なっていますが、あのボタンの大きさや字の色なども、
高齢者には今の仕様ではほとんど使えないことがわかってきています。

会議室で識者が議論するだけでなく、現場でフィールド調査も
するような委員会であってもいいと思うのですが。

ま、通産省のガイドも、これだけではわからんということで、
QA集を作り、虎の巻を追加し、いろいろ検討していった結果が
こころリソースブックやこころWebの分類などに反映されて
いったので、郵政もこれからだと思います。




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代表取締役社長 関根千佳
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