Re: リナックスの音声化について
- To: nap@xxxxxxxxxxxxxxxxx
- Subject: Re: リナックスの音声化について
- From: Koichi INOUE <inoue@xxxxxxxx>
- Date: Thu, 02 Dec 2010 23:31:20 +0900 (JST)
井上です。
日本語に関しては、私の知る限り、Linuxの音声化は実用的なレベルとなって
いないと思います。
英語の世界では、以前からLinuxをグラフィカルユーザインターフェースを含
めて音声化するプロジェクトがあって、Ubuntu LinuxなどはCDから特定の手順で
起動するだけでしゃべるという状態にまでなっています。
OrcaというGUI用のスクリーンリーダーがあり、それなりの部分を音声化できて
いるはずです。OpenOfficeは試したことがありませんが、対応していたと思いま
す。
しかしこのOrcaを日本語でしゃべらせる例はまだ聞いたことがありません。ま
た、日本語特有の漢字詳細読みという問題があるので、単にしゃべらせるだけで
は実用にはなりません。
GUIを使わない前提では以下のようなものがありますが、いずれも消えてな
くなったり一般に入手できない状態だと思います。また、いずれもテキストファ
イルの扱いはできますが、OpenOfficeなどで一緒に仕事をするというわけにはい
きません。
・Bilingual Emacspeak Project: Emacspeakで日本語も読み書きできるようにす
るプロジェクト。開発が長期間停滞してしまっています。(すみません)
・Asuka: 島根のネットワーク応用通信研究所がLinuxにかるがるボイスをつない
で音声化環境を作ろうとしたもの。試作状態から公開されたのかどうか不明です。
・GR for Unix: グラスルーツ(DOS用読み上げソフト)風の環境をLinux上で作る
プロジェクト。試作以降どうなったか不明。
欧米に比べてサーバ以外でのLinux利用は一般化していないことと言語の壁な
どがあり、国内でのLinux音声化は進んでいないと思われます。
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Koichi Inoue, ARGV