Re: FYI: Web Content Accessibility Guidelines 1.0



中根です。

 昨日まで海外出張で随分遅いリプライになってしまいましたが・・・。

     > 中根さん、「とうとう出てしまったんですね」というのがボクの実
     > 感です。日本国内での議論は、napを含めて皆無でした。日本語と
     > いうやや特殊な言語がこのガイドラインで問題を起こさないだろう
     > かと、心配になっています。

 僕の立場でこんなことを言うのはなんですが、僕も同じように感じています。
初めのうちは、どうにかドラフトが出る度に追いついて行けるようなペースだっ
たし、僕にもそれなりの時間がありましたが、最後の方はものすごいペースで
ことが運んでいました。
 僕は、日本の研究者・利用者などのコミュニティと WAIの議論の場をつなぐ
パイプのような役割になれればと思って W3Cのスタッフとしての仕事をしてき
ましたが、このようなことになってしまって、自分の力不足を痛感しています。
 ただ、問題はこれからどうして行くかという所にある訳ですが、やや都合の
いい見方をすれば、これでようやくガイドラインはドキュメントとして安定し
たものになった訳で、日本語訳を試みてもその労力が無駄になってしまうよう
な可能性が低くなったと言えます。ですから、これからがんばって早急に日本
語訳を行って、それをベースに NAPなどの場で議論を進めて行き、次のバージョ
ン (があるかどうかは、フィードバックの多さにかかっていると思いますが)
に間に合うように進めて行くことができればと思っています。

     > しかし、とりあえず今はこれを普及するのが先決。翻訳はどんな感
     > じで進むのでしょうか?ちょっと気になっています。

 まだ具体的なことは決め手いませんが、なんとか W3C/WAIのサポートのもと
で、早急にできればと思っています。ただ、
http://www.w3.org/Consortium/Legal/IPR-FAQ.html#translate
あたりを見ていただければ分かりますが、けっこう翻訳物の扱いというのは思
うようには行かないので、ちょっと慎重にならないといけないのですが、まず
は翻訳物を作らないことには話は前に進みませんので、効果的なやり方を検討
したいと思っています。

 翻訳作業やその後の普及活動に当たっては、 NAPに参加してくださっている
みなさんの力を借りるこ必要も出てくるかと思いますが、よろしくお願いしま
す。

中根雅文