わかりにくいので すが、JISの体系



中村広幸です。

情報分野のJISについては、以下のような構成で現在作業が進められています。

1.ガイド71
 もともとは日本提案しISOの規格となったもの。対応するJISも制定済。

2.セクターガイドライン
 現在、規格協会で作業が進められているもの。
 このメーリングリストでもたびたび話題になっているもの。
 東洋大学山田先生を委員長とする委員会のもとのワーキンググループで
 作業中。ワーキンググループの主査は山田先生。

 ちなみに、この委員会は、通称、親委員会と呼んでいますが、委員会には、国内の
 業界団体、たとえば、JEITA、JISA、CIAJなどが参加。つまり、情報機器、
 ソフト、サービス、事務機械、通信機器、などのベンダーの団体が参加。
 また、障害者団体からも参加。

 この委員会のもとのワーキンググループにはいくつかあり、そのひとつが、
 繰り返しになりますが、通称、セクターガイドラインの作成をしている。また、
 もうひとつが、ウェブのガイドラインを作成している。

 セクターガイドラインは、各分野で共通にまもるべき指針を作るということで
 進められており、「高齢者・障害者配慮設計指針−情報通信機器・サービス」に
 関するJISとして公表される予定。

 したがって、このガイドラインは、ガイド71と各産業界などが個別に作る
 個々の機器、サービス等々のガイドラインの中間に位置するもの。

3.個別のガイドライン
 個々の業界団体が個別に作成中のもの。あるいは、作成する可能性のあるもの。
 JISとして作成するかどうかは、個々の業界の判断による。

 現在、作成作業が進められているものとしては、
 市川先生が委員長をされているJEITAのものがあり、
 「高齢者・障害者配慮設計指針−情報通信機器」として公表予定。

 また、ウェブのガイドラインは、形式的には上記の規格協会の委員会のワーキング
 グループとして位置づけられているが、ガイドラインの構成上は、セクターガイド
 ラインの下にくるもの。作成は規格協会でとりまとめており、ユーディット濱田
 さんが主査。

 通称は、「ウェブアクセシビリティガイドライン」としているが、JISは、一般に
 共通的な規格を頭に、シリーズで関連するものを作成していくということなので、
 それにならうと、「高齢者・障害者配慮設計指針−ウェブ」のようになるのかも
 しれないが、未定。

 シリーズ化された番号となれば、JIS XXXX-N というつき方になり、XXXXは、
 JISのどのシリーズになるかによってかわる。また、Nは、そのシリーズのなかの
 番号。

 セクターガイドラインは1、市川先生のところの規格が2、となる可能性が大きい。

 また、他に作業を進めているところとの進捗状況によるが、おそらくウェブが次に
 出る可能性が大きいので、その場合は3となる。

 今後、たとえば、事務機械に関する規格を当該団体が作成したとすると、この
 シリーズでナンバーがふられる可能性が大きい。同様に、ソフト、サービスなどが
 作られる可能性もある。

参考になれば幸いです。

中村広幸 <nakamura@xxxxxxxxxx>