わかりにくいので すが、JISの体系
- To: <nap@xxxxxxxxxxxxxxxxx>
- Subject: わかりにくいので すが、JISの体系
- From: "NAKAMURA, Hiroyuki" <nakamura@xxxxxxxxxx>
- Date: Sat, 10 May 2003 09:40:01 +0900
中村広幸です。
情報分野のJISについては、以下のような構成で現在作業が進められています。
1.ガイド71
もともとは日本提案しISOの規格となったもの。対応するJISも制定済。
2.セクターガイドライン
現在、規格協会で作業が進められているもの。
このメーリングリストでもたびたび話題になっているもの。
東洋大学山田先生を委員長とする委員会のもとのワーキンググループで
作業中。ワーキンググループの主査は山田先生。
ちなみに、この委員会は、通称、親委員会と呼んでいますが、委員会には、国内の
業界団体、たとえば、JEITA、JISA、CIAJなどが参加。つまり、情報機器、
ソフト、サービス、事務機械、通信機器、などのベンダーの団体が参加。
また、障害者団体からも参加。
この委員会のもとのワーキンググループにはいくつかあり、そのひとつが、
繰り返しになりますが、通称、セクターガイドラインの作成をしている。また、
もうひとつが、ウェブのガイドラインを作成している。
セクターガイドラインは、各分野で共通にまもるべき指針を作るということで
進められており、「高齢者・障害者配慮設計指針−情報通信機器・サービス」に
関するJISとして公表される予定。
したがって、このガイドラインは、ガイド71と各産業界などが個別に作る
個々の機器、サービス等々のガイドラインの中間に位置するもの。
3.個別のガイドライン
個々の業界団体が個別に作成中のもの。あるいは、作成する可能性のあるもの。
JISとして作成するかどうかは、個々の業界の判断による。
現在、作成作業が進められているものとしては、
市川先生が委員長をされているJEITAのものがあり、
「高齢者・障害者配慮設計指針−情報通信機器」として公表予定。
また、ウェブのガイドラインは、形式的には上記の規格協会の委員会のワーキング
グループとして位置づけられているが、ガイドラインの構成上は、セクターガイド
ラインの下にくるもの。作成は規格協会でとりまとめており、ユーディット濱田
さんが主査。
通称は、「ウェブアクセシビリティガイドライン」としているが、JISは、一般に
共通的な規格を頭に、シリーズで関連するものを作成していくということなので、
それにならうと、「高齢者・障害者配慮設計指針−ウェブ」のようになるのかも
しれないが、未定。
シリーズ化された番号となれば、JIS XXXX-N というつき方になり、XXXXは、
JISのどのシリーズになるかによってかわる。また、Nは、そのシリーズのなかの
番号。
セクターガイドラインは1、市川先生のところの規格が2、となる可能性が大きい。
また、他に作業を進めているところとの進捗状況によるが、おそらくウェブが次に
出る可能性が大きいので、その場合は3となる。
今後、たとえば、事務機械に関する規格を当該団体が作成したとすると、この
シリーズでナンバーがふられる可能性が大きい。同様に、ソフト、サービスなどが
作られる可能性もある。
参考になれば幸いです。
中村広幸 <nakamura@xxxxxxxxxx>